北秋田市鷹巣に建っているのに大館能代空港。
愛称としてあきた北空港というのもありますが、あまり使われていません。最初はなんだか釈然としませんでしたが、まぁ大館市と能代市の真ん中にあると思えば、と言ったところでしょうか。
できた当初は、大阪国際空港便や、夏季限定ながらも新千歳空港便もあり、それなりに賑わった…と思いますが、翌年には新千歳空港便は運休に追い込まれ、大阪便も2011年1月で運休。現在の定期便は、羽田空港を残すのみとなっています。
当初、年間利用客40万人を見込んでいたというそもそもの予測は大外れ。利用客がピークを迎えた2002年でも約17万人と言う悲惨な状況でした。更に言うと、2013年には東北地方で一番利用客の少ない空港と言う不名誉な称号も手に入れる始末…。
最近の状況は?
とは言え、2013年で落ち込みには底を打った感はあり、以降は毎年堅調に利用人数・取り扱い貨物量・搭乗率は増加傾向にあります。状況を下図のグラフ・表にまとめてみました。
数値は、美の国あきたネット【秋田空港及び大館能代空港の利用状況について】より引用させていただきました。
搭乗率の改善については、そもそもの用意された座席数(飛行機の大きさ)を比較はしていないので参考までですが、コスト管理の面から考えると高い方が絶対に良いです。
特に2017~2018年度の利用数増加率の急激な伸びは、期待以上のものがあったようです。インバウンド効果・特に秋田犬が寄与した部分は非常に大きかったのではないでしょうか。
実際にハチ公にちなんで、8の付く日(8日・18日・28日)の午前便の到着に合わせて、本物の秋田犬がお出迎え、触れ合うこともできるといった取り組みはとても良いと思います。
他にも、利用促進のために、個人向け・企業向けにも補助金を出すといった取り組みは確実に成果を上げていることが数値上には表れています。その詳細は、大館能代空港利用促進協議会のホームページなどで確認ができます。
それでも我が家が青森空港を使う理由
プライベート
基本的に車で行ける範囲でしか旅行をしない我が家。特段、ココに行きたい!という観光地がないので、飛行機を利用することがまずありません。
唯一、年間の中で利用するとすれば…
奥さんと子供たちが向こうのに帰省する時。
転勤族である義父母が今は愛知県にいるので、名古屋・小牧空港の定期便がある青森空港が最も都合が良いのです。
以前は秋田空港でも良かったのですが、向こうは中部国際空港(セントレア)なので微妙に到着してからの便が良くありませんでした。それでも名古屋直通があるだけ良いですが。
仕事・出張
東京出張の時は、いつも使いたいと思ってはいるのです。
でも敬遠してしまう理由は時刻。これに尽きます。
2019年5月現在の運航時刻は下記に示した通りです。
【大館能代→羽田 時刻】
- 発10:55-着12:15
- 発18:00-着19:15
【羽田→大館能代 時刻】
- 発 8:55-着10:05
- 発16:15-着17:25
この中で最も曲者なのが、午前の大館能代空港出発便です。
これがせめてもう1時間、欲を言えば1時間半早ければ利用するようになるでしょう。
理由は、基本一泊の東京出張中に使える時間が足りなすぎること。展示会場に移動で約1時間かかると思えば、実質到着日の午後~帰着日の14時くらいまでしか動くことができません。
これが青森空港であれば、空港までの移動時間は往復3時間は余計にかかりますが、東京で仕事に使える時間が約6時間増えるので、実り多い出張になる可能性が増します。
羽田発時間の問題もあるとは思いますが、関係者各位、何とかご検討を願えないでしょうか・・・?
今後の展望
5月18日付の北鹿新聞の記事に大館能代空港利用促進協議会の総会の様子が載っていました。
2019年度の利用者目標を15万8000人、昨年度の約5%増として設定。更に会員として、岩手県・八幡平市と安比高原を運営する岩手ホテルアンドリゾートの新規加入を承認し、県の枠を超えて広域で利用促進に取り組んでいくようです。
最近、八幡平市を通って盛岡に通う頻度の多くなっている私としても、気になる寄ってみたいスポットがたくさんある地域です。安比高原=スキーのイメージが強く、何となくバブルの残り香もありますが、外国訪日客には見直されているレジャーです。
こちらは宮沢賢治も絡めて、上手く観光コースが作れれば、更なる利用促進が望めそうです。
まとめ
- 大館能代空港の利用客は、ここ5年は毎年堅調に伸びている
- 岩手県八幡平市も利用促進協議会に加わり、県の枠を超えての取り組みが始まった
- 発着時間の調整で、ビジネス利用はもっと需要が見込めそう(個人的な意見)
と言ったカタチで、利用数は当初見込みの4割以下と以前厳しく、赤字も膨大ではありますが、関係各所の取り組みが少しずつですが実になっています。
まだまだモータリゼーションの面では、不遇を囲っている秋田県北部ですが、高速道路・日沿道の全線開通とも合わせて、地域活性化へとつながることを祈りたいと思います。
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