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びびた
画像は”ToonMe”でやってみた
秋田県北部出身。
大学進学を機に南東北で10年弱過ごし、地元に帰ってきました。
日々の出来事、地域のグルメ・イベント・スポット情報など書き綴っています。
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食べ物関連のウェイトが大きくなったので、少しカテゴリー構成を見直しています。

【湯の沢湯本 杣温泉旅館】菅江真澄も訪れた秘湯|北秋田市森吉

杣温泉

北秋田市鷹巣から約1時間、旧:森吉町地域の四季美湖を越えてくまげらエコーライン(県道309号線)を更に奥へ進み、太平湖の少し手前にある温泉です。

道中は一度携帯の電波も途切れますが、2車線の道路は走り易く、今の時期は徐々に濃くなる紅葉を楽しみながらのドライブにはもってこいです。下を流れる小又川の清流もチラチラ見えて、車を停めて写真に収めたくなるスポットも何カ所かありました。

なんてことを思いながら車を走らせていると、漸く見えたこの看板。矢印に従って狭い方の道に入っていくと…

目の前に車1台通るのがやっとの橋が出現。急に心細くなるような道路に変わりますが、案内板の通りに進んでいきます。

橋を渡ると割とすぐに温泉に着きました。駐車場は30台位停められる広さで、滞在中は常に5~6台停まっているような混雑具合でした。温泉以外にも周りの景色を楽しんでいる様子でした。

目次

江戸時代から続く温泉

杣温泉の歴史は、江戸時代まで遡ります。元々は無人だったところでしたが、南部藩からの侵攻を守護するために、久保田藩が集落を作り人民を異動させました。

その後、藩境の巡視をしていたところ温泉を発見し、病人を入れたところ全快したことから温泉地開発が進んでいったようです。

江戸時代後期の旅行家・菅江真澄も訪れ、その記録に【小股の湯】として記録が残っております。しかし、その記録によると、当時はお湯が温かった・硫黄臭がしたとの事です。

その後、大正3年に杣氏の個人所有になり、現在に至ることになります。因みに元々は杣=相馬・姓だったりします。変わってしまったのは、戸籍が導入された際に当時の役所の人が記載を間違ったからとのこと。

いざ入浴!

招き猫が手をこねていたので、その辺がカウンターでお金を払うのかと思いきや、誰も姿が見えず…。夫婦2人だけで切り盛りされているようで、常にご主人さんたちが見える所にいるわけではないのです。旅館の中に入り、常連さんと思しきお婆さんに聞いたところ、声を掛けていただいて女将さんに出てきてもらって、入浴料を支払いました。
  • 大人 … 400円
  • 子供 … 200円

内湯

旅館の建物を奥に抜けていくと内湯の建物がすぐにありました。

脱衣所には鍵付きのロッカーは存在せず、ただ単に脱いだ服を置いておくだけ。貴重品はしっかり鍵を掛けた車の中に置いてくるか、防水タイプの袋を持って浴室に持ち込む必要があります。

内湯は10人位入ることができるサイズ。一応シャンプーなどは持参したものの、備え付けのシャンプー・リンス・ボディソープがあるので、タオルだけ持って入浴することができます。

ただ、シャワーのお湯の温度の調整が難しく、しばらく四苦八苦していました。ちょっと水圧も弱めなのも気になりますが、体を清め終わっていざ湯舟へ…。

お湯は若干の硫黄臭が感じられるものの、強いものではないので子供も匂いの面では大丈夫かと思います。湯温は43℃位とやや熱めに感じます。私は丁度良いのですが、苦手な子供はあまり長く入っていられないかもしれません。

因みに、杣温泉のお湯は源泉かけ流し・無消毒の100%天然温泉ですが、飲用にもなります。湯口のライオンの上にコップが置かれていて、そのまま飲むことができます。手酌でもいけないことはありませんが、お湯自体が熱いので素直にコップを使用しましょう。

胃腸の不調に効果があるそうですが、実際飲んだその日から効果があったように感じます。

露天風呂

内湯から露天風呂に入るには、一度着替えてから外を通って向かいます。葦簀で囲いはされているものの、実はちょっと透けて見えているのはあまり気にしないようにします。

脱衣所は簡易的なもので、扉はついておらず目線が暖簾で隠れているくらいですが、しっかり男女に分かれています。今の時期はまだ良いですが、もう少し寒くなってくると厳しいかもしれないなと思いながら服を脱いで入場…

ご主人が手造りしたということですが、立派な露天風呂でした。お湯は内湯に比べてやや温めで、長い時間ゆっくり入るには非常に良い湯温です。夏はアブが大変なようですが、10月中旬も過ぎると全く気になりませんでした。

ただ…実は露天風呂は混浴なのです。先客で男性が1人おりましたが、本当に女性が入ってきたらどうしようかと思いながらあまり落ち着かず、腰が据わらない感じになってしまいました。

温泉について

  • 源泉名:杣温泉
  • 泉質:ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉
  • 温度:53.7℃(源泉)
  • 使用温度:43.0℃
  • 浴用の効能:切り傷・火傷・慢性皮膚炎・虚弱体質・慢性婦人病・神経痛・五十肩・疲労回復など
  • 飲用の効能:慢性消化器病・慢性便秘・糖尿病・痛風・肥満症・胆石症・慢性胆のう炎など

*浴用・飲用にそれぞれ禁忌症はありますので、実際の入浴前には確認をお願いします。

pH8.5のアルカリ泉のためか、お風呂から上がった後もずっと体がポカポカしていました。

他の見所

夫婦杉

旅館の前にそびえ立つ2本の杉の木は夫婦杉と呼ばれています。全国でもかなり珍しいもので、樹齢約400年を迎える杉の木はそれぞれ44m・42mの高さを誇ります。麓には社があり、祀られている神様は不明ですがお参りも可能。

清流

旅館の前を流れる清流ではイワナやヤマメも釣れるようです。時期にもよるかもしれませんが、宿泊時の料理のコースにもしっかり天然岩名が載っているので、どのような料理が出て来るのかが気になります。

旅館の前の生け簀では、鯉が飼育されています。鯉料理は杣温泉に泊まると味わうことができますが、非常に好評とのことです。泥臭いイメージのある鯉ですが、清流の水で育てられることで、泥臭さが抜けるんでしょうね。

まとめ

奥森吉の秘湯・杣温泉に行ってきました。

  • 温泉に入るだけのゆったり空間
  • 夫婦2人だけで切り盛りしている宿
  • 太平湖・滝など周囲に景勝地がたくさん
  • 携帯電話はソフトバンクはOK
  • ゲストWifi有り

今回は純粋に温泉への入浴だけですが、予約をすれば宿泊もでき、天然の山の幸を存分に味わうことができます。周りは森吉山の自然に囲まれており、天候にもよりますが、太平湖~桃洞の滝へのトレッキングへの拠点としてもおススメかと思います。

注意したいのは虫です。夏はアブですが、秋にかけてはカメムシが発生しています。免疫のない方はもしかすると少し厳しいかもしれません。

ただ、普段の生活を離れてリラックスしたい時には非常におススメです。温泉に入ることくらいしかやることがないので、お気に入りの本を持ちこんだり、趣味に没頭できる環境でもありました。

営業情報・アクセス

●定休日:

無休

●営業時間(日帰り入浴):

7:00 ~ 19:00

●電話番号:

0186-76-2311

●住所:

〒018-4511 秋田県北秋田市森吉湯ノ岱川向湯ノ沢7

●ウェブサイト:

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