昨年末・12月22日に【秋田の日本一と全国ベスト3】が秋田県のホームページ上で発表され、マスコミ各社でも報道がありました。
改めて眺めてみると、
まあ、やっぱりそうだよなぁ
と思われる項目がほとんどですが、知らなかった!というものも幾つかありましたので、幾つか掻い摘んでピックアップしてみました。
秋田県の日本一(予想通り)
まずはニュースでよく取り上げられたり、何となく記憶にありそうな日本一について。
教育
秋田県や福井県、富山県、石川県の北陸沿岸部が強いイメージの公立小・中学生の学力調査の結果です。
- 小学校6年 国語;1位
- 小学校6年 理科;1位
- 中学校3年 国語;1位
- 中学校3年 理科;3位
※秋田県の日本一と全国ベスト3(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/5099)参照
算数・数学はいずれもベスト3までは入ってきていませんが、小学校6年は3位グループ・中学校3年数学は6番手グループ位と少しの差で上位に入ってきますし、東北6県の中ではトップです。
県外から教員が授業の視察に来るなど、当然他県も力を入れてくる中で上位を守り続けられているのは、先生方の努力と、家庭・学校生活の中で良い習慣が身につくからだと思います。
また、睡眠時間は第2位・子供の平均身長/体重は日本一なので、家庭の生活習慣とリンクしている部分も大きそうです。
杉の人工林面積
- 第1位;秋田県 366,665ha
- 第2位;宮崎県 224,828ha
- 第3位;岩手県 200,525ha
※秋田県の日本一と全国ベスト3(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/5099)参照
秋田の”県の木”にも【秋田杉】が設定されていることもあり、2位以下と比べても非常に広い杉の人工林を持っています。
秋田杉の特徴として…
- 成長は遅いが老木になっても同じ位の成長をするので、年輪幅が小さいため美しい木目になりやすい
- 構造的に強く腐りにくい
- 清純爽快な香り
と言うことが挙げられます。
日本三大美林の1つに挙げられる天然秋田杉は、特に秋田県北部・米代川流域に分布していますが、資源としては枯渇気味で希少な存在になっています。
日本一高い天然秋田杉は、能代市二ツ井仁鮒に存在しています。
樹齢250年・高さ58m・直径164cmと立派な姿は、実際に見に行くこともできますが、熊との遭遇話を良く聞くのでどうしても躊躇してしましますね。
因みに、日本一高い杉の木は、京都府左京区の国有林にある「花脊の三本杉」のうちの1本で62.3mとのことです。
秋田県の日本一(予想外&知らなかった!)
そしてこちらは全く私も意識していなかった項目です。
ラズベリーの出荷量 日本一
- 第1位;秋田県 1.9t
- 第2位;北海道 0.9t
- 第3位;山形県 0.8t
※秋田県の日本一と全国ベスト3(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/5099)参照
秋田の農産物=米、枝豆、後最近だとシイタケもかなり東京市場における出荷量は増えてきていますが、ラズベリーの出荷量が日本一だったということ,は全くの埒外でした。
能代市・五城目町ではそれぞれに研究会もあり、講習会を通じて等の交流もされているようです。
能代市二ツ井=恋文の町(きみまち)、五城目町恋地と、何となく甘酸っぱい雰囲気を感じる地域で栽培が盛んになっているのが何か面白いですね。恋地ラズベリーは全国的なブランドにもなりそうなネーミングだと思います。
能代市二ツ井町では、小中学生が考案したお菓子にも地元産のラズベリーを使用したり、ラズベリーサイダーなどの商品開発を行っています。
この2つの街の取り組みには今後も注目、実際に味わってみたいです。
ダリアの作付面積 日本一
- 第1位;秋田県 1,086a
- 第2位;山形県 861a
- 第3位;長野県 430a
※秋田県の日本一と全国ベスト3(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/5099)参照
北秋田市の【森のテラス】さんでも晩秋になるとダリアが咲き乱れていますが、作付面積として日本一というのも意外でした。
産業の歴史としては、2012年に秋田県のオリジナル品種「NAMAHAGEダリア」がデビューしたことを契機に、ここ10年で出荷量が約4倍に伸長したという、比較的新しいジャンルの様です。
ただ、作付面積日本一…という記載が引っかかる通り、出荷量としては全国5位に留まるそうです。
原因は、栽培面積当たりの収量の少なさ(山形県と比べた10アール当たりの収量は7割)。
県としての分析は、夏の暑さによる生育不良と見ているようですが、夏の暑さは山形県の方が過酷なイメージもありますし、栽培農場の立地条件(標高など)も関わってきそうです。
そして、農家への技術指導を通じて、2025年までに生産量日本一を目指すとのことです。
かねてより、稲作偏重で生産額が上がらないのが課題になっている秋田の農業ですが、現状の打破に少しでもつながることを祈りたいと思います。
県内総生産・1人当たり県民所得の伸び率
令和元年度-平成30年度比
- 第1位;秋田県 1.6%
- 第2位;島根県 1.5%
- 第3位;沖縄県 1.4%
※秋田県の日本一と全国ベスト3(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/5099)参照
令和元年度-平成30年度比
- 第1位;秋田県 2.7%
- 第2位;島根県 2.3%
- 第3位;香川県 1.9%
※秋田県の日本一と全国ベスト3(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/5099)参照
データが令和元年度と言うことで、コロナ禍前のデータになるため、今の実情とはまたかけ離れているかもしれませんが、一時的にでも秋田県の経済が日本一伸びた瞬間があるということ・・・と捉えます。
この1回前の調査では、県内総生産額伸び率は44位・1人当たり県民所得伸び率は47位とかなり苦戦していましたが、良い兆しが出てきていると前向きに考えたいと思います。
それでも絶対金額としては、決して上位ではない秋田県。
- 県内総生産金額(2019年);41位(3兆6,247億5千万円)
- 1人当たり県民所得(2019年);39位(271万3千円)
日本一人口減少率が高い悪条件下で、人手不足もより深刻になる中、継続的な発展をしていくには、生産性アップと商品の付加価値をどのようにつけていくかがカギになりますが、さてどうしたものか…。
私も今の仕事の中で色々考えている部分です。
まとめ
上で取り上げられたものの他の日本一として以下のような項目があります。
人口当たりの理容所・美容所の数 | 一戸建率 | 持ち家率 |
一人当たり居住室の畳数 | 住宅所有率 | 土地所有率 |
重要無形民俗文化財の件数 | 献血率(20~29歳)・(30~39歳) | 医薬分業率 |
65歳以上人口当たり 短期入所生活介護(ショートステイ)事業所数 | 運転席のシートベルト着用率 | NHK放送受信料の世帯支払率 |
こういうランキングって、単なる数値の羅列と捉えるか、何かのヒントが転がってないか考えながら見るかで大分得られるものが違うと思います。
次回は、別の視点でもう少し掘り下げたランキングの見方をまとめてみたいと思います。
↓今回の参考データはこちらから↓
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