中華人民共和国・武漢市から端を発した新型ウィルスは、とうとうWHOもパンデミックと認定しました。アジアよりも寧ろヨーロッパでの感染拡大が激しく、日に日に深刻度が増しているように思います。
大きな部分では報道やネットニュースの通り(恣意的に隠されている部分もあるとは思いますが…)ですが、もうちょっとミクロな部分を備忘録的にまとめてみました。
錯綜する情報
●マスクは本当に足りない
マスクの入荷が不安定になったのは、2月初め位と記憶しています。
安全衛生上、マスクの着用は食品を扱う職場でも必須項目ですが、入荷の安定化の見通しが立たない以上、節約して使うようになりました。幸い、去年~今年は大流行がなかったものの、早めにインフルエンザ感染者が出たため、早めにマスク在庫を持っていたのが幸いで、今のところ何とかはなっています。
中国から入ってこない以上、各メーカーとも国内工場の生産を増やして対応してもらっていますが、まだまだ絶対数が追い付かない状況です。ただし、感染拡大を防ぐ本当の最前線は医療の現場なので、あくまでも医療を第一に、他の分野は多少遅れるのは致し方ないかと思います。
●飛び交うデマ
不足しているマスクと同じ原料を使っているから紙製品も不足になるという旨の投稿がSNSでされた後の反響は凄かったです。そもそもが、原料はマスク=不織布・トイレットペーパー=パルプ・古紙なのでまるっきりのデマですし、実際投稿者の1人が特定されて、雇用主が謝罪と言う事態もありました。
トイレットペーパー・おむつ・キッチンペーパーなど紙製品、果てまでは女性用の生理用品まで品薄になっていました。これは先日の仙台出張の際にもどこのスーパーでも見かけた光景です。SNSでも店員に罵声を浴びせるお客がいたりと、軽くパニックになっている様子が見て取れました。
●個人の被害も…
今でも感染者がじつはどこそこにいるとかいう噂が飛び交っています。実際、秋田県内でも一企業の取締役・役員がダイヤモンドプリンセス号の乗客だったとかいう噂が出回り、ホームページ上で否定されるという事態も起こりました。
つい最近では、香川県のスーパーマーケットの会長夫妻が同じようなデマを流され、実際にそのスーパーでは売り上げが落ちてしまったそうです。こういった謂れのない被害に対しては、発信者を特定して刑事罰を与えられると良いのですが、実際は泣き寝入りになるのがほとんどのケースだと思われます。
北秋田市で中止になったもの
●3月2日以降の授業・PTA
2月27日の安倍首相の会見を受けて、翌日10時ごろには北秋田市教育委員会は3月2日~3月17日の授業の休止を発表しました。翌日には休み期間中の宿題と共に帰されてきましたが、持ちきれない荷物は後日親が取りに行くという方式を取っていました。
●給食
学校が休みになるので、給食も同様に休止になりました。ここで困るのが、給食を作っている工場やセンター、そこに材料を収めている問屋さんです。発生するはずだった売上もですが、既に仕入れてしまったのに行き場のなくなった食材の消化に大分苦労されていたようです。また、その間は従業員さんのお休みが増えて、収入も得られなくなっています。
腐らない食材であれば、一先ず置いておいて給食の再開を待つことも可能ですが、休校が決まったのは折しもひな祭りの直前のこと。到着していたひな祭りのケーキは結構困ったそうです。他にも様々な事業者の叫びをSNS上でも見かけました。
その後、政府より休業補償や助成金についての発表があり、給食事業者にも補填がされるようですが、3月14日現在では具体的な金額はまだ決まっていません。
●卒業式
こちらは規模を縮小して行うことになりました。参加は卒業生と教員だけで、在校生や保護者の参加は取り止めになりました。ただ、時期的に先に行われている高校の卒業式の事例を見る限りは、親が校舎の外にスタンバイしてアーチを作って卒業生を送ったり、大型モニターで式の様子を中継してパブリックビューイングのような取り組みをしている学校もありました。
ウチの小学校も校舎の中には入れませんが、体育館に繋がる用具室を先生たちが片づけてくれて、外から式場の様子を見ることができる様、配慮をいただいております。
●卒業を祝う会
という訳で自粛ムードが続く中、卒業式後の卒業を祝う会も中止になりました。準備自体は年明け直ぐから役割分担を決めて動き始めており、余興の練習(Rat-tat-tatを踊るとか…本気で腰痛めたりしましたが頑張ってました。)も重ねて参りましたので残念に思いますが、時勢柄仕方ないかとも思います。
そして、市の施設で会合を開くことも制限が掛かったり自重を求められているので、今年度の卒業生・来年度の新入生の親を交えた子供会の歓送迎会も中止になってしまいました。幸い、ウチの子供はあまり気にしていないようですが…儀式を通じて心情的な区切りを付けられないのはやはり残念に思います。
個人的に一番残念に思うのは、今年で閉校・鷹巣中学校へ統合される鷹巣南中学校の事例ですね…。
実際、歓送迎会・謝恩会の自粛や中止で、会場となるホールや居酒屋さんなどの3月の売上昨年比は非常に厳しくなっています。他に影響があるのは、婦人服の分野ですね。式がないので需要も無くなってしまったとのことです。
四月以降は…?
秋田県内では2名の感染者が出ていますが、3月14日現在では幸いにも感染は広がっていないようです。ですが、3月のおひなまつりの規模縮小、子供の健康相談会の延期など、人が集まる企画は影響が出ていますし、早い所では5月5日のイベント中止を決めたところもあります。
現時点で新聞等で発表されているのは以下の通り。
今年で開催57回目を迎えるはずの大会でしたが、初の中止が決定されました。他の日に振り替えようにも、別の大会日に当たったりと調整が難航したそうです。
また、気になるのは行楽・GWと人の動きが活発になる時期でもあります。昨年ほどの大型連休ではないものの、帰省客で一時的に人口が増える所謂”田舎”である、秋田県県北地区の経済に与える影響も大きくはなさそうです。
大館市・桜まつりは規模縮小で開催予定、弘前さくらまつりも今のところは4/23~5/6までの開催予定ですが、今年は開花が早そうなので、開催時期も含めて難しい舵取りが迫られそうです。
ただ、帰省客についてはGWとお盆がセットになるため、8月にコロナが沈静化していれば100%とは言えないものの、ある程度帳尻は合うのではないかと思います。
学校自体は、年度初めの部分は既に決まっているところは予定通り進める手筈をとっていますが、今後の感染拡大次第ではまだまだどうなるかは不透明な状態です。
まとめ
コロナウィルスが北秋田周辺に及ぼしている影響を備忘録的にまとめみました。
まとめの前提として、私自身が政府の決定が全てと思っていないことは先に言っておきます。
普段の仕事の中でも同様ですが、前例もなく、必勝法や正解が見えない中で決断していくのにはとても勇気が必要なことです。
決定に至るエビデンスを出しなさいとか仰る国会議員もいるようですが、前例のないことはエビデンスもありません。しかも決定が遅れると致命的な事態が起こることは想像される以上、熟慮・議論するにも時間的限界があり、スピード感を持って決定は下していかないといけないジレンマがあります
ベストが分からない以上批判は何も産まないので、判断を尊重しつつも、個々が今できること・ベターであろうことを積み重ねていくしかないと思います。
後は正しい情報を得ることですね。1つの情報を盲目的に信じるのではなく、リテラシー力を以て多角的に見て冷静に判断をしていきたいですね。
コメント
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[…] 先日の記事でも色々触れてみましたが、様々なイベントが中止になっていく中、小学校の卒業式も親と在校生が参加せずに教員・卒業生だけで実施することが決まり、その後の送る会も中止と言う運びになってしまいました。 […]