サイトの概要
びびた
画像は”ToonMe”でやってみた
秋田県北部出身。
大学進学を機に南東北で10年弱過ごし、地元に帰ってきました。
日々の出来事、地域のグルメ・イベント・スポット情報など書き綴っています。
2025年1月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
食べ物関連のウェイトが大きくなったので、少しカテゴリー構成を見直しています。

【きたあきた出産まるっと応援事業】北秋田市で出産が不可に…これからの支援は

北秋田市民病院では、令和6年度をもって分娩の取り扱いを終了します。

産婦人科自体は継続していますが、妊婦検診は32週目まで、リスクの高い方は分娩予定施設への紹介になり、大館市・能代市の医療機関との連携をとる形になっているのが、2025年1月時点での現状です。

毎月配布される市の広報を読むたびに、結婚・出産の数に比べ、ご逝去された人数の多さに、暗い気持ちになってしまうのですが、これを機に更に少子高齢化が加速するんじゃないかと思います。

今回は、分娩停止に至る経緯と北秋田市の対応について、感想を含ませつつまとめてみました。

目次

市民病院で分娩を終了するわけ

市民病院からのアナウンスでは”諸事情”の3文字に凝縮されている内容は、昨年初めのNHKなどの記事にまとめられていました。

医師不足

平成27年度の分娩受け入れ数は117件でしたが、2019年に常勤医師が2名→1名になったことにより、里帰り出産の受け入れを停止していました。

結果、急激に分娩数が落ち込み、2023年度は33件まで落ち込んでいました。

助産師さんの不足

今年度は9名いる助産師さんのうち、3名が退職・1名が転院する予定とのことです。

自分の仕事と比べるものではないですが、仮に9人で回していた現場がほぼ半分になるというのは、残った方にも相当な負担がかかることが想像されますし、何かを削らないと存続はできないという判断になります。

特に命を預かる医療の現場では致命的な要因と感じます。

麻酔科の常勤医師

北秋田市民病院には麻酔科の常勤医師がいないようで、急な手術への対応も難しいという事情も抱えているようです。

麻酔科医自体も日本全体でもマンパワー不足が言われていますが、産科医・助産師さん不足と言い、少子高齢化が全国でも最速で進んでいく問題点が凝縮されている気になります。

北秋田市の支援事業始まる

このような状況を受けて、2025年1月1日より北秋田市で【きたあきた出産まるっと応援事業】が始まりました。

身近な地域で出産できなくなる妊婦さんや家族が安心できるように、5つの柱で構成されています。

妊産婦通院事業

妊婦検診や出産にに伴う通院費、宿泊費、きょうだい預りに関わる費用を助成する事業です。

対象者;令和6年7月1日以降に母子手帳交付を受けた方

  • 通院費かかり増し支援:自宅から産科医療機関までの通院費かかり増し相当額として10万円給付(妊娠週で変動あり)
  • きょうだい預り支援 :18歳以下のきょうだいを対象に、1人につき2万円給付(3人以上は6万円)
  • 待機宿泊支援    :妊産婦本人+付添い1名まで、6泊・24万円を上限に償還払いします

あんしんタクシー

出産予定日から2カ月を経過する日までを有効期限として、産科医療機関までのタクシー料金の全額補助。

対象者;令和6年7月1日以降に母子手帳交付を受けた方 に加えて、届け出が必要ですが里帰り出産をする妊婦さんも利用可能です。

利用手順は、自分で北秋田市内のタクシー会社に連絡し、母子手帳と手帳配布の際に手続きを行うことで配布されるタクシーチケットを提示して送ってもらう形になります。

マタニティ119事業

消防機関にあらかじめ妊婦さんの情報を登録しておくことで、緊急搬送の際にスムーズな体制をとっていく取り組みです。

こちらも里帰り出産をする方も対象となりますが、医療機関が大館市立総合病院 または 能代厚生医療センターで分娩を予定している方に限られることに注意が必要です。

よりそい妊婦訪問

妊娠後期(34週目~)を迎える妊婦さん全員を対象に、保健士さんや保健師さんが自宅に訪問して、様々な相談に乗ってくださる事業です。

プレパパ・ママ相談室

不妊治療を含む妊娠~出産~産後までの様々な不安や気になることに対して、個別に保健師さんや助産師さんが相談支援を行います。

北秋田市保健センター(秋田県北秋田市宮前町9−69)に行っています。

本人だけではなく、家族からの相談も受け付けてくれるようです。

それぞれの情報は北秋田市ホームページより引用させていただいております。より詳しい情報は右記より→https://www.city.kitaakita.akita.jp/archive/p20241129092742

自分の経験から思うこと

ウチの子供たち3人は、実はそれぞれ産まれた病院が違います。

いずれも当時の自宅から20~30分圏内の病院で、距離がそれほど離れていなかったので心理的にも何となく安心感がありました。

ただ、大変だったのは長男の時でした。

逆子だということが分かって転位させたことにより、首にへその緒が絡まり、容体が急変して母子ともに危険な状況になってしまいました。

結果、転位処置の翌日に緊急手術、予定日よりかなり前に帝王切開で”出した”結果、難を逃れましたが、私はその時仕事中で同じ宮城県北部の栗原市にいたので、偶々入院していたから助かったと思っています。

そこで、大館市立総合病院・能代厚生医療センター、それぞれの北秋田市コムコムからの車での距離・所要時間を見てみました。

旧鷹巣町内からだと大館、合川町内だと能代…という形になりそうですが、如何せん北秋田市は広いです。

試しに阿仁学園から経路を検索したところ、いずれも1時間以上、今年のように雪が多い状況ではもっと掛かってしまいそうです。

金銭面は今回の事業である程度不安は解消されそうですが、個人的には物理的・心理的な距離感にまだ不安が残ります。

その距離感を縮めるために、パッと思いつくのは差し当たり現在予定されている道路事業の完成です。

日本海沿岸東北道の二ツ井白神I.C.~今泉間の開通で、北秋田市~能代市間はもう少し所要時間が短縮できそうです。

また、国道105号線の大曲鷹巣道路の整備で、大角野峠付近の交通が良くなれば、仙北市・角館総合病院とも連携した方が、距離・時間ともに短縮できる地域が出てくるかもしれません。

いずれにしても、昨年から3つに変更になった2次医療圏とも関連してくるお話かと思いますが、北秋田市にいながら子供を産める環境づくりは継続的に効果を検証しつつ、進めていきたいところです。

記事が気に入ったらクリックお願いします♪

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 北秋田市情報へ  
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次