“市日”っていう言葉は、国語辞典にも”定期的に市の立つ日”として掲載されており、日本語として一般的なものです。
しかし、実際に定期的に市が立つ催しとしては秋田県北部や岩手など割と独特な文化になっているような気がします。
朝市としては、宮城県でも仙台や閖上など色々行われていますが、”市日”という言葉に他県に住んでいた時に出逢った時がないなと思い返して、Google検索をしてみると秋田県北部のサイトが軒並み上位に来るという状況でした。
ネットでざっと調べてみましたが…以下のようなスケジュールで行われているのが見つかりました。
- 北秋田市鷹巣 毎月7の付く日
- 鹿角市花輪 毎月3と8の付く日
- 大館市扇田 毎月0と5の付く日
- 小坂町 毎月1と5の付く日
- 能代市北高跡 毎月6の付く日+臨時市
北秋田市鷹巣の場合は、毎月7の付く日に焼肉屋ベコちゃんのある通り一帯が歩行者天国になり、農産物や魚などの生鮮物、金具などの日用品、手造りのお惣菜・お菓子など、色んなお店が並んでいます。
大型スーパーの出店や、出店者の減少もあり、正直鷹巣の市日は少しずつ寂しくなってきた感もあります。
しかし、それでもウチの小学校では、1年生のお買い物遠足で何か買い物をしてくる体験の場になっていますし、実際の買い物や交流の場として、重要な役割を果たしていると思います。
と、その中で、鷹巣からだと2つくらい大きな山を越えた五城目町の朝市が面白いので、立ち寄った際の様子をまとめてみました。
五城目朝市のポイント
歴史が凄い!
五城目朝市の始まりは西暦1495年(室町時代)、何と500年以上も前に遡ります。
当時の馬場目の地頭が町村に【市神】を祀らせ、市を開いたのが始まりとされています。それが、時代とともに山側の地域から城下に移り、更に発展したそうです。
時代が進み、久保田(秋田市)と能代の中間地域、阿仁鉱山への補給地として、職人と品物とあらゆるものが集まってきて、更に発展してきたという歴史があるそうです。
五城目町では、古い建物・街並みも眺められるので、歴史を感じながらの散策も面白いです。
開催日が多い
他地域では、1月に3回ないし6回の開催ですが、五城目朝市は市が開かれる日が段違いに多いです。
戦前は1月に6日間の開催だったようですが、戦後は0,2,5,7の付く日に開催されています。他地域の倍以上、実に1月に12回もの朝市が開かれることに。
他にも、5月4日・祭市、8月13日・盆市、12月31日・歳の市と3回の臨時市が開かれています。
また、開催日が日曜日にあたる場合は【ごじょうめ朝市plus+】と銘打つちょっと特別な朝市になります。
出店料210円で気軽に出店でき、若い世代のお店も集まってきますし、朝市通りにある【いちカフェ】さんも朝から営業しているので、テイクアウトのドリンク片手に散策も可能になります。
品物が豊富
ざっと歩いた感じ、以下のようなものが買えます。
- 農産物・魚など生鮮食品
- 山から取って来た山菜・きのこ・自然薯(!)
- 衣類
- 日用品
- おもちゃ
- 本
- ハンドメイド雑貨
- お菓子
朝市通りに面している商店は、お店の品物をそのまま表に出しているところもあり、更に品物が豊富だったりします。
特に朝市plus+時にはフリマ的な要素も強い気がして、行く度に色んな出逢いがあるのが楽しいです。
イベントコラボも
Facebookで朝市の様子をレポートされています。
ハロウィンイベントを開催したり、地元の小学生が出店体験をしたりと物を売るだけではなく、様々な世代が楽しめる企画もされているようです。
こんなものを買ってました
今回は秋田市に向かう道中で寄ったので、朝ご飯を食べる位の軽い散策でしたが、その中でもシレっと買い物をしてみました。
神奈川県の【有限会社サンクトガーレン】さんの”麦のワイン”。11月17日解禁(ボージョレ―みたい!)・限定6,000本の希少なお酒です。
ワインと言うものの、原料は麦芽・ホップ・水・ビール酵母のみで通常のビールと同じ。ただ、これらの原料を膨大に使用し、極限までアルコールを高めることで、アルコール度数・約10度と、普通のビールの倍の濃さになっています。
今回は大麦で作った”悪魔”の名前を持った方を買いましたが、小麦で作った”天使”のバージョンもあります。
飲んだ感想としては、これ以上にないほどに重い・濃厚なビール。
黒ビールに近いものは感じますが、もっと力強く濃い飲み口が特徴。相性の良いおつまみを捜索中です。毎回、何かしら面白いお酒を手に入れて帰ってきていますね。
過去に行った際には、アイスクリームなんかも食べていました。
他にも大館市の石田キムチさんが”いとく”のPOPを付けて軒を構えていたり、五城目以外からもお店が集まってきているのが楽しいです。
まとめ
五城目朝市にちょっとだけ立ち寄ってまいりました。
- アップデートしながらの開催が500年以上続く要因…?
- 常に掘り出し物が見つかるのが嬉しい
- 日曜日に当たる五城目朝市plus+は更に楽しい催しも
2022年10月時点での五城目町の人口は8,022人と決して多くないですし、近くに大型のイオンスーパーセンターもありますし、もう少し行くとメルシティと便利なお店がそろっている環境にあります。
もしかすると地元の方には寂しくなってきた感があるかもしれませんが・・・それでも正直、鷹巣の市日に比べると規模も大きいですし、色々面白い品物もあって毎回楽しませて頂いています。
その違いが出る要因として…
- 朝市の会場が商店街に面していること
- 若い世代も参加することで文化の循環・継続が行われている
- 秋田市へ行く途中にあるので、フラッと立ち寄りやすい
こんなところが挙げられるのかなと思います。
鷹巣でも駅前市なんかのイベントは凄く賑わうので、場所を商店街に移すとかでも何かしら効果が出そうな気がしていますが、いかがでしょうか…?
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 五城目朝市に寄った理由は、フレスポ御所野で開催されている【ふれあいアニマルVRフェス】に向けて出たのは良いが、早すぎる到着になりそうだったことだったりします。 […]