からあげグランプリ(R)後、幕張メッセにて行われたスーパーマーケットトレードショーに行って参りました。
往復する際の交通機関、会場の混雑具合からも、もう完全にコロナウィルスの影響は払拭されたという感覚になります。
下記の写真は、日本全国のこだわり食材を集めた会場ですが、今年は秋田県ブースがグレードアップしていました。
昨年は上が真っ白で、どこの県か分からない感じの逆目立ちで、一角に他県の業者も混ざるカオス状態でした。
そこはとある組織の資金次第と、他県の取引先様を通じて聞いていたので、今年はかなり予算を掛けたんだなと思いました。
限られた時間の中で、サラッと回る感じになってしまったので、個人的には不完全燃焼な出張になりましたが、その中でも気になる食材を見つけました。
それが【Deats(ディーツ)】です。
認知度を聞いてみた
そのディーツですが、あまりまだ一般的ではないかもしれません。私自身は昨年初めて知りました。
試しに周りの人たちに知ってる?と聞いてみたら…デーツとかビーツを挙げられていました。語感は近いんだけど…惜しい!
こちらがビーツ…いわゆる赤かぶで、サラダや、代表的な料理ではロシア料理のボルシチなどにも使われています。
”飲む血液”とも呼ばれ、塩分の排出効果、血流促進、美肌効果などカラダに嬉しい栄養素をたっぷり持つ食べ物です。
そして、こちらがデーツ。
ナツメヤシのドライフルーツで、中東諸国では欠かせない食料であり、その栄養価の高さからスーパーフードとも呼ばれています。
実は、オタフクさんのお好み焼きソースにも使われているとのことでした。意外な関係性に驚きでした。
…が、このような認知度なので、ディーツ自体は発売から20年くらい経つものの、食材として一般的になるのはまだまだこれからかなと思います。
Deats(ディーツ)とは?
そこで、ディーツの正体は・・・!
こんにゃくをベースにおからを掛けあわせた”アップサイクル食品“(引用;ディーツフードプランニング株式会社様ホームページより)です。
アップサイクルとは、本来であれば廃棄になる食材を活用し、新しい付加価値を付けることです。
おから自体も栄養価が高く食品として利用されますが、その量はおから全体の1%に過ぎず、年間70万トンもの廃棄がでているとのことです(出典;東洋経済オンライン)。
残り99%は、無償で肥料や飼料として農家に引き渡されたり、有償で廃棄されているとのことで、これらを継続的に活用できれば、食糧問題の大きな助けになりそうです。
具体的な利用方法
そして、具体的にどのように使われているかと言うと…本当に様々な形態で利用されています。
昨年はANAの機内食にも使われているという宣伝をされていて、豚カツタイプと白身魚フライタイプの試食を行っていました。
ゼロミートなど、大豆ミートも大分美味しくなってきましたが、ディーツカツは、より本物の肉や魚に近い食感で驚きました。
形態は自由自在で、ハンバーガなどにも使える角型タイプや、サイコロ肉状、ミートボール風など様々な料理メニューに使うことができそうです。
現時点では、その製法は詳しくは聞けておりませんが、原料のおから・こんにゃくを固めたもののカットの加減で、それぞれの食感を再現しているようです。
正に”日本の伝統 × 技術”から生まれた食品ですね。
今回はこんな商品が登場
そして今回サンプルをいただいたのが、明太子風味のディーツです。
ご飯のお供として明太子は私も好きな方ですが、尿酸値・コレステロールが高いとどうしても食べていけない気になります。
ただし、こちらは植物性由来原料の物なので、痛風や高コレステロールの方でも安心して食べられるという食品です。
実際に試食してみたところ…
最初の粒々感やピリっとした辛さは、商品ごとにも違うかもしれませんが、正直本家の方に分がありそうです。
ただ、下の上で転がしたときに、滑らかさの中にも粒感もしっかり分かりますし、後味がきちんと唐辛子っぽく、”バラ子”としては、本物と遜色ないかもしれません。
ディーツを食べる利点
と、ディーツについて概説して参りましたが、最後にディーツ食にするメリットや意義をまとめてみました。
- SDG’s・地球にやさしい-食品(おから)ロスの低減に貢献できる
- 植物性原材料から作られているので、お肉や魚よりも食物繊維が豊富
- 低脂質・低糖質・低コレステロールで健康にも優しい
- 代替食としてはより本物に近く、美味しさでも満足感が
- ヴィーガン対応にもなる
健康志向や代替食市場に於いては、大豆ミートや豆腐バーが先行して定着した中で、コオロギ食は一旦終焉のような雰囲気が出てきました。
今まで食べてこなかった昆虫が一般的になるには、少し早すぎたかもしれませんが、食糧確保の対策は早すぎるということはないと思います。
ただ、それがビジネスとして成立するかどうかが難しいところですね。
でも、今でも食べているけど捨てられているおからに焦点を当てたディーツは、消費拡大・普及までのハードルは比較的低いと思われます。
新しいものに手を付けるよりも、まずは今あるものを最大限利用するという意義も含めて、ディーツと言う食べ物を応援していきたいと思います。
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