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びびた
画像は”ToonMe”でやってみた
秋田県北部出身。
大学進学を機に南東北で10年弱過ごし、地元に帰ってきました。
日々の出来事、地域のグルメ・イベント・スポット情報など書き綴っています。
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食べ物関連のウェイトが大きくなったので、少しカテゴリー構成を見直しています。

【食糧不足??】今度は”馬肉”が入ってこない件

馬肉は秋田県北部でよく食べられている畜種の1つです。

一般的に、馬肉料理でパッと思いつくのは馬刺し桜鍋だと思います。とは言え、馬刺しは割と贅沢品に当たるので、特別な時に食べるケースが多いですし、桜鍋も我が家・実家でも食べたことがなかったりします。

普段は、家庭やお店によって様々ですが、姫竹やごぼうなんかと一緒に煮込みにして、おかずとして食べるのがこの辺りでは最も馴染み深い食べ方ですね。

ですが、1月ほど前からこの馬肉がピンチに陥っています。

理由は、海外産馬肉の入船が滞っていることにあります。

  

目次

輸入馬肉が不足になっている理由

主な輸入元の国々

馬肉の国内自給率は平成30年には30%ほどでしたが、平成25年時点では55%程度と元々は割と高いものでした。平成27年くらいから国内の生産量がグッと下がってしまい、自給率も下がってしまったため、輸入肉の重要性が相対的に増している状況です。

平成30年の主な輸入元の国を以下に示します。

順位 国名 輸入量(t) シェア(%)
1位 カナダ 2762 31.1%
2位 アルゼンチン 985 11.1%
3位 ポーランド 777 8.8%
4位 メキシコ 714 8.0%
5位 ブラジル 189 2.1%
・・・
合計 8874 100.0%

輸入量の合計は枝肉換算、国ごとの輸入量は主な輸入先から拾った数値になるので、もしかすると誤りがあるかもしれないことはお断りしておきます。

いずれにしても、上位4か国の輸入量が突出しており、今回苦しいのがメキシコ産のもので、コチラがずっと日本に入ってきていないようです。

 

輸送コンテナの取り合い

貿易港で見られるコンテナの積み上げ風景。

  • サイズが世界共通で運用できる(船に積みやすい)
  • 堅牢な造りなため、中に積み込む荷物の梱包が簡素化できる
  • 種類が様々な荷物でも中に積み込めばコンテナ1台分として運用できる

等々、その利便性から貿易における主要な運送手段になっていますが、このコンテナが世界的に不足になっているようです。

その原因として、以下のサイトが詳しくリポートしておりますが・・・

 

  • コロナ禍によるコンテナ生産の縮小
  • 北米の巣ごもり需要増により、中国→北米へ輸出が増えた
  • アメリカでのコロナ拡大により、港湾作業の処理能力低下
  • 欧米のコンテナがアジアへ戻ってきていない

元々、コロナの影響を見据えて減産したところに、製品を作って持って行ったは良いが帰ってこないというダブルパンチ。

更に、先に日常を取り戻しつつあるアメリカの製造業が活発化するにつれて、そこでまた使われてしまうという悪循環もあるようです。

生産数が減っている…その理由

日本では後継者不足・需要低下などで、そもそもの飼育頭数が縮小傾向であるのに対して、輸入元国では別の理由があるようです。

その記事がコチラ↓

 

まさかの動物愛護関連でした。

イルカとかクジラと同じ枠組みで、知的で愛らしい馬を食べるなんてとんでもない!という視点もあるようです。競馬にハマっていた高校~大学時代の私もそんなことを思っていましたが、今はすっかり変節してしまいました…

ただ他国の食文化に異論を唱えるのはどうかと言うように反発を覚えてしまいますが・・・

しかし、それ以上なのが日本へ輸出される生きている馬の扱いが悪いと問題視されているのが大きいようです。

こちらは航空輸送がメインらしいですが、飛行機内が狭すぎて到着までに衰弱していたり、最悪の場合死んでいたりするようです。そういう事例を基に、日本向けの馬の輸出に抗議する動きがあるようです。

 

国内産も…?

日本国内の生産事情

平成30年の主な産地の内訳はコチラ。

順位 件名 生産量(t) シェア(%)
1位 熊本県 1577 41.0%
2位 福島県 777 20.2%
3位 青森県 478 12.4%
4位 福岡県 412 10.7%
5位 山梨県 190 4.9%
6位 山形県 108 2.8%
7位 秋田県 92 2.4%
・・・
全国計 3850 100.0%

我が秋田県は7位に位置しますが、全国の総数からは微々たるものです。

馬の飼育頭数・馬肉の生産数は、平成7年にピークを迎えた頃よりもおよそ半分にまで減っています。ただ、消費量自体は昭和56年(私が生まれた年ですなぁ…)のピークからは、約1/7の水準まで落ちています。

これは、馬肉食文化の背景にある鉱山の衰退や、食の多様化(代わりに伸びた畜種がある)など複合的な要因があると考えます。

総数が減ると…?

需要と供給の問題で、総数が減ったり入荷が安定しないと、何とか事業を続けようとかき集めたり、今ある在庫を囲ったりする動きが出てきます。

それがすぐに反映される訳ではありませんが、メキシコ産馬肉についてその段階は今はすでに通り過ぎたところだと思います。

次に入荷しても大幅に値段は上がる見通しが出ているようですし、国産馬肉やカナダ産なども値上がり傾向が出てきています。

 

目に見えた変化

続けられているお店、販売を中止したお店に分かれていました。

今回、足りなくなったのがメキシコ産だったため、そちらをメインに使用されている事業者さんは早々に販売を休止していたようでした。

反面、カナダ産を使用されている【平山商店(北秋田市阿仁)高橋商店(能代市二ツ井)さん等は、取り敢えずは途切れることなく現在も販売されているようです(実際はギリギリの綱渡り状態なのかもしれませんが)。この間もコンビニフライトさんで購入しました。

ちなみに、船は荷物を積んで出港したようなので、11月下旬にはある程度物量が回復する見込みも出ておりますが、まだまだ先行き不透明感が大きいです。

今年は年末年始の帰省も増えると予想される中、帰省された方に郷土料理を味わっていただくために何とか回復してほしいものですね。

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