秋田の夏の冷たいお菓子と言えば、何といってもババヘラです。
夏場は道路端にもパラソルを立てて座っていますし、イベントになると会場に必ずいらっしゃいます。小学校の運動会にもいつの間にか現れるので、小さい子どもに見られると引き剥がすのが大変です。
黄色とピンクの鮮やかな彩りとバラ盛りなどのおばちゃんのテクニックもあり、全国的にも知られるようになっています。そして、最近は青いババヘラなど更なる進化も見られますね。
ですが・・・能代市・旧二ツ井町にも、昔から食べられている氷菓があります。
その名は【じゃっぷぅ】。
面白い響き・語感ですが、氷が溶けて入れ物がジャブジャブになっても美味しく食べられるということで、このような名前になったそうです。
【じゃっぷう】の歴史ダイジェスト
元々の起源は昭和初期まで遡ります。
二ツ井町の商店街で営業されていた【豊福食堂】さんで夏の暑さを乗り切るために作ったのが最初です。優しい甘味と冷たい食感で人気になり、誕生日にねだる子供や、鍋を抱えて買いに来るお客さんまでいたそうです。
ただ、食堂を切り盛りしていた夫婦がお年を召してしまい、残念ながら【豊福食堂】も閉店。その後しばらくの間、じゃっぷうの販売が途絶えてしまいました。
しかし、小さい頃に食べたじゃっぷぅの味を忘れられず、復刻を目指した人物がいました。それが、豊福食堂さんの隣で商売をしていて、食堂にも商品を卸していた三國商店の当時の社長さんでした。
高齢となった豊福食堂のおかみさんと旦那さんに聞き取りを行い、試行錯誤を重ねて復刻を果たしました。その後、現在の社長がその意思を引き継ぎ、より多くの場所で多くの人がじゃっぷぅを楽しめるよう、販路を広げています。
メニュー・実食
お店にて作り立てを購入しました。スプーンをもらって車に戻り、子どもたちが食べながら帰宅。
メニュー/種類 | お持ち帰り | 店内 | ||
---|---|---|---|---|
小 | 大 | 小 | 大 | |
じゃっぷぅ | 162円 | 216円 | 165円 | 220円 |
ミルクじゃっぷぅ | 216円 | 270円 | 220円 | 275円 |
ソフトじゃっぷぅ | 270円 | 378円 | 275円 | 385円 |
そして出てきたのがコチラ…
結構デカいです。幼稚園児など小さい子供は、小でも十分な感じでした。
氷菓と言いながらも、かき氷のような粒氷ではなく、もっと細かい氷の粒子にイチゴシロップが混ざっているイメージです。プラのスプーンでも十分サクサク食べ進められて行くことができ、気だるい甘さではなく、本当にやさしい味という表現がピッタリでした。ミルクとの相性もバツグンです。
ただし注意点が1つ。
冷たいのを慌てて食べると頭がキーンと痛くなる経験は皆さんもお持ちだと思いますが、その閾値と言うか…頭が痛くなるのが普通のかき氷よりも少ない量で来るような気がします。
その為、結構なゆっくりスピードで食べ進めていくことになりますが、そうするとじゃっぷぅが溶けていき、器がジャブジャブしてきます。それもまた確かに美味しいので、まさにじゃっぷぅの醍醐味と言ったところでしょうか。
コンビニバージョンもあるよ!
北秋田市・能代の一部ファミリーマートのアイスコーナーにて取り扱いがあり、いつでも買うことができます。
カップに絞り出したじゃっぷぅに蓋をして、アイスの売り場で保管しているため、ガッチガチに凍っているため、少し溶かしてから食べるのがおススメです。味自体は変わりありませんが、食感の部分でちょっと違いは出ますね。
あのシャクシャクした優しい食感は、出来立てがやはり一番です。
◆じゃっぷぅが買えるコンビニ
- ファミリーマート秋田二ツ井店
- ファミリーマート能代大町店
- ファミリーマート鷹巣庁舎前店
他にも不定期ですが、道の駅ふたついでも買うことができますし、移動販売もされているそうです。
まとめ
能代市・二ツ井町で昭和初期から食べられているアイス・じゃっぷぅを食べてきました。
- 三國商店さん・ファミリーマートで購入可能
- やっぱり本店で手に入る出来立てが美味しさNo,1
- 優しい素朴な味で、年齢問わず美味しく食べられる
ご当地ソフトクリームも色々ありますが、氷菓のジャンルはあまり見ないので、そういった意味では貴重な存在。個人的には練乳掛けのミルクじゃっぷぅが一番おススメです。
ごちそうさまでした。
三國商店さん営業情報・アクセス
●営業時間;
10:00~17:00
●定休日;
日曜日
*ただこの来店時は日曜日だったので、営業している可能性もあります。
●電話番号;
0185-73-2221
●住所;
〒018-3155 秋田県能代市二ツ井町比井野99
●ウェブサイト;
●支払い;
現金
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