大館市中心部から国道7号線を北上し、青森県との県境にある矢立峠周辺には温泉がいくつかあります。道の駅・矢立だったり、その先の道の駅・碇ヶ関にも温泉が付いていますし、峠を下に下ったところにも大小温泉があります。
その中の1つが、今回紹介する日景温泉です。
矢立峠に差し掛かると、大館→青森側の道路には登坂車線ができます。この進行方向だと、一番手前にある温泉のため、最初から登坂車線に入るのが良いです。すると、上記の看板が出てくるので、山道に向かって左折します。
ちょっと道は細くはなりますが、車がすれ違えない程ではありません。国道7号線から約1km程度山道を進むと…
温泉に到着しました。温泉から出ているであろう配管の下は、温泉の成分か白い塊が見えています。
日景温泉の歴史
開湯は明治26年(1889年)で今年で丁度130年を迎えます。
大館の自由民権運動家であった日景弁吉によって温泉宿が造られたのが最初で、温泉名も日景姓から付けられました。
温泉の建物も当時の佇まいを残していますが、2014年に一度は改修の費用を捻出することが出来ず、廃業に追い込まれています。しかし、その後、現在の運営会社・割烹きらくが、改修と新しい源泉の発掘を行い、2017年10月から営業を再開しました。
入浴へ
建物に入ると、早くもクリスマスツリーが飾られていました。周りを秋田杉の天然林に囲まれている環境もあり、秋田杉をふんだんに使った雰囲気が素敵な屋内でした。ラウンジもそのままお風呂上りにゆっくりしたくなりますが、そこは宿泊者専用のスペース。
ともあれ、カウンターで料金を払って受付を済ませます。
- 大人 … 600円
- 子供(小学生) … 300円
その後大浴場へ向かいますが、建物自体が広く、階段の昇り降りもちょこちょことありますので、ちょっとした迷路の様でした。途中の廊下にもちょっとした見所があります。
昔の大館の写真。様々なシーンが切り取られています。
途中の図書室。こちらも宿泊者専用のスペースです。実は客室にテレビがないようで、その分はゆっくりと本を読んで過ごすことができます。マンガも見えました。
温泉紹介
温泉内は撮影禁止のため、文面だけでの紹介になります。
日景温泉には、日帰りで入れるぬぐだまれる湯っこ(内風呂・露天風呂)の他にも家族向けの貸切風呂や、特別室のみの特別なお湯・浴室もあります。昔から、日景温泉のお湯は皮膚に効くと言われてきて、その効能の高さから三日一廻りのお湯として親しまれてきた様です。
内風呂:青森ヒバ風呂
お湯は乳白色の硫化物泉です。ナトリウムイオンも入っており、ちょっとしょっぱめのお湯です。
加水等はしていないので、源泉かけ流しで高濃度とはいうものの、臭い自体はあまり強くありません。湯温は40~41℃位で人によっては少し温めに感じるかもしれませんが、長い時間じっくりと入っていられます。
また、浅い温めの浴槽もあるため、小さな子供連れでも安心して入浴させることができます。
露天風呂
こちらも乳白色の硫化物泉ですが、源泉が内風呂の物とは違うようです。こちらは内風呂に比べて1~2℃程ですが湯温が高いようで、一緒に入っていた次男は早々に脱出していました。
これからどんどん寒くなって来る時には、この位熱いと嬉しいのですが…。
後、内風呂・露天風呂と共通するちょっとした補足や注意点を下記に示しておきます。
- 浴室にシャンプー等は備え付けがありません。持参するか売店で買いましょう。
- お湯が濁っているのと、温泉の成分でちょっと滑りやすいことも。浴槽に入る時は手摺を使って慎重に。
- コインロッカーは脱衣所の外にあります。戻ってこない100円を入れるタイプでした。
その他見どころ
日景温泉の周りは天然の秋田杉林をはじめ、自然が溢れています。トレッキング用の矢立峠遊歩道や、もう少し本格的な登山を楽しめるコースがあるので、時間があればそれらを回ってから温泉で疲れを癒すのも良いですね。
また、動物がお客様を迎えてもくれます。
上の写真は、裏山にある日景神社です。
軒下では、鶏(比内地鶏かな?)が一生懸命土を掘り返して餌を探していました。来た時は橋のたもとに居ましたが、柵もない放し飼いで逃げないのかなとちょっと心配になります。
こちらは看板娘のヤギのちーちゃん。人懐っこくて、近くに行くと寄ってきてくれました。
まとめ
大館市長走の日景温泉で日帰り入浴をしてきました。
営業を再開した次の年、2018年には雑誌・じゃらんのもう一度泊まりたい宿ランキングで秋田県の第1位を獲得するなど、上質が体験できる空間でした。建物の雰囲気に合わせて、ちょっと暗めに調整された照明も非常にマッチしており、時間を忘れていつまでも居たいと思いました。
ただ、日帰り入浴で味わえる魅力はほんの極々一部です。
ちょっと予算的には奮発はしないといけないのですが、宿泊して矢立峠の自然から温泉宿とどっぷり浸かってみたいですね。
営業情報・アクセス
●定休日:
無休
●営業時間(日帰り入浴):
10:00 ~ 15:00(最終受付)
●電話番号:
0186-51-2011
●住所:
〒017-0001 秋田県大館市市長走37
●ウェブサイト:
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] と言った中で、アナと雪の女王2を見に連れて行きましたが、その帰りに矢立峠周辺の温泉に寄って帰ることにしていました。先日行った日景温泉も良いのですが、青森側、建物が移ってから入っていないあいのり温泉へ行くことにしました。 […]