北秋田市の「道の駅たかのす」は、現在大規模な再整備(リニューアル)プロジェクトが進められています。
その大きな柱を大まかにまとめると以下の通りです。
- 道の駅棟に「モンベル」直営店が出店することで、アウトドアの拠点化に
- 屋内遊技場…天候に左右されず子供が遊べる「キッズスペース」新設
- 大太鼓の館のリニューアル
- オープンは2027年10月を予定
と言うことで、北秋田市の文化とアウトドア拠点が融合した非常にユニークな施設が誕生しそうです。
今でも外に遊園地があり子供が遊べるスペースはあるものの、”天候に左右されない”点が今までなかったので、これは非常に助かると思います。
しかしながら・・・
その事業費は約33億円と、人口規模から考えると非常に大きなもので、その金額に見合った効果や財政の持続性について疑問を持たれる方もいるかと思います。
その懸念点について、北秋田市議会・永井まさたか議員が自身のYoutubeチャンネル内の動画にて解説されているので、概要をまとめてみました。
なぜこのタイミングで?

ここでの懸念点は大きく2点。
- まだ建物は使えているのに?
- 高速道路開通で、国道7号線の交通量が減っているのに?
古いながらも今も稼働している道の駅・大太鼓の館の建物ですが、建設は1989(平成元)年で、築35年経過しています。
老朽化は最早限界なようで、雨漏り・外壁補修など、修繕費がどんどん掛かってくる時期に差し掛かっているとのことでした。
毎年9月に大太鼓の館常設ステージにて開かれている「太鼓まつり」も、昨年は壁の崩れなど安全性が担保できないとのことで、道の駅駐車場に会場を移して行われたようです。
また、高速道路が開通して交通量が減ったからこそ「道の駅たかのす」に足を向けてもらう理由作りをしないと、更に衰退してしまうので、これを防いでいく目的があります。
北秋田市は破綻しないのか?

北秋田市の26年度の予算は一般会計約256億円…5年連続増額で、昨季よりも約6.4%(15億円)アップとの発表がありました。
増額理由としては、人件費増・子育て支援策・訪日客施策など重点課題の他、数件の大型事業で予算が増額になるようです。
反面、市税は約5%増とは言え自主財源が3割を切る水準で、財政調整基金残高が減少傾向なのが気になるところです。
その中で、道の駅たかのす・大太鼓の館のリニューアルには約33億円の事業費を見込んでいますが、果たして耐えられる金額なのか?心配になります。
その33億円の内訳が以下の通りです。

まず国からの交付金(国庫支出金)を手厚くいただき、地方債として後から国が多くの返済を肩代わりしてくれる”過疎対策事業債”など有利な条件の資金を活用することで、事業費のほとんどを賄ってしまいます。
そのため、市の持ち出し=一般会計からの負担は、約5.3億円と抑えられ、更にこの部分にも国からもう1億円ほど補助が受けられる見込みもあるようです。
とは言え、地方創生事業として、自治体の財政には国からの支援が非常に手厚くいただけるので安心できるような一方で、国からの支援と言えども大元は税金なので、決して無駄にしてはいけないなという気にもなります。
建て替えは何故現在の場所で行われるのか?

2026年3月20日に日沿道の二ツ井きみまち阪I.C.~今泉I.C.間が開通。
住民としては交通の利便性が上がるので良いことではありますが、これで更に道の駅たかのすが面する国道7号線の交通量が減ってしまうことが予想されるのに、何故同じ場所なのか?
大館能代空港や、伊勢堂岱遺跡の近くの方が、導線的に効率的だったり観光資源の集積化の面で良いのではないかと言う考えもあります。
また、モンベル=アウトドア拠点としては、観光ポイントのある森吉方面の方が良さそうとの意見もあります。実際、モンベルは「道の駅あに」にできるのではないかという噂も出ていました。
ただ、それでも同じ場所に再整備する理由は以下の3つ。
- 鷹巣エリアは、白神山地・男鹿・十和田・八幡平・・・様々なアウトドアエリアの真ん中に位置していること
- 「大太鼓の館」単独で残すことの効果やその是非
- 防災拠点としての機能
1つ目は地図から位置関係を見てみると分かり易いです。

鷹巣周辺のアウトドア施設は「北欧の杜」位ですが、車で2~3時間圏内に広げると、秋田・青森・岩手周辺の主要なアウトドアフィールドにアクセスが可能です。
そして、この中でも特に3つ目が大きな理由になるようです。
「道の駅たかのす」は、災害時の緊急指定避難所・指定避難所としての機能もあり、国道7号線は交通の大動脈として、災害の際の復旧がいち早く行われる路線になっていること。
そのため、折角防災拠点としての機能があっても、アクセスが滞ると、支援物資が届かなかったり市民の命にかかわってくるので、一桁番号の国道に面していることが、大きな設置理由になるようです。
ただ、最近の大雨で、国道7号線は大堤~今泉の辺りで、開通した高速道路も蟹沢I.C.の辺りで通行止めになるケースが多いです。
この辺の防災耐性の向上も併せて対応が必要となりそうと考えています。
思いの外長くなりそうなので、まずはココまでで一旦まとめます。次回は具体的な道の駅のオープン後の構想に切り込んで参ります。


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