年明け~春先はスーパーマーケットのお惣菜がフォーカスされやすい時期と言えそうです。というのも、特にセールスに大きな影響を与える表彰が3つ集中するからです。
賞の名前 | 主催者 | 発表時期 |
---|---|---|
お弁当・お惣菜大賞2023 | 全国スーパーマーケット協会 | 1月中旬 |
惣菜・べんとうグランプリ | 日本食糧新聞社 | 2月中旬 |
からあげグランプリ | 日本唐揚協会 | 4月中旬 |
日頃、従業員やお客様からお叱りやお褒めの言葉をいただくことがあっても、他社商品との相対的評価がなされる機会はそうそうありません。
その中で、良い成績を修めることができれば開発担当者のモチベーションが上がりますし、良い製品を開発することで結果的にお客様の食生活の豊かさにも繋がる取り組みになっています。
主な評価ポイントは以下の通り。
- 開発コンセプト/オリジナリティ
- 味
- 値ごろ感・お得感
- 地域食材使用の有無
- SDG’sへの配慮
特に下記2つのポイントが最近は重要視されているような気がします。
と言うことで、今回は惣菜・べんとうグランプリ2023で、全国から集まった1,410点の中から金賞を受賞した株式会社ナイスの【しったげ鶏めし弁当】を購入してみました。
しったげ鶏めしを食べてみた
3月20日(月)から販売開始とのことでしたので、翌日に早速買いに行ってみました。
1パック780円(税込834円)とスーパーのお惣菜・お弁当としてはやや高めの価格設定かと思います。しかし、社会的に物価がどんどん上がっている昨今だと、何となく馴染んできています。
しったげの内容としては…
- 秋田県産の食材を使用
- 秋田県産【あきたこまち】使用
- 浅利佐助商店(鹿角市)【比内地鶏スープ】使用
- 秋田銘醸(湯沢市)【塩麴もろみ】を使用
- 秋田県の調理方法
ということで、秋田県の食文化が凝縮されていそうな内容となっています。
蓋を開けると、まず目に飛び込むのは大きな骨付きもも肉。チキンステーキ弁当や焼鳥のお弁当は割とよく見ますが、骨付き肉を使う発想はなかったなぁ…と脱帽。
ごろごろした煮物や、きんぴらごぼう(これは店内手作りで前面に推していた商品だと思う)も嬉しいですし、散らされたカニ・いくらが茶色っぽいご飯のポケットの中でアクセントで彩りを加えています。
漬け物も、さくら大根だけかなと思いきや、紫キャベツのラペもあり、年配者向けの装いの中にお洒落感も見られます。
ご飯は仄かに色づいている味付けご飯でした。
この商品の解説に”浅利佐助商店さんの比内地鶏だし使用”という記述があり…
鶏肉の味付けかな?
それとも煮物に使っているのかな?
と想像していましたが、ご飯の方にも使われているかもしれませんね。
メインの鶏もも肉は、表面に甘めのたれを仕立てた煮込み風。最初は食べずらいかな・・・と思いましたが、お弁当サイズで小ぶりなので箸で持ってきれいに食べられした。
今回はレンジでチンしていませんが、温めたらホロホロなんだろうなと思います。
付け合わせのおひたしや漬物、それぞれの煮物など副菜もバランスが良いですし、年配の方から子供までみんなが食べられるお弁当だと思いました。
“鶏もも煮込み“という文化。
食べ進めた後にふと思ったのが。
【秋田の調理方法】って?
という、商品解説の1文に引っかかってしまいました。
色々思い巡らせたところ、恐らくですが・・・メインの具材で一番目立つ鶏もも肉の調理を指していると思われます。
何となく、鶏もも肉+煮込みでGoogleで画像検索を行ったところ、角切り肉か1枚肉がほとんどを占めていました。
ちなみに我が家では、物価高騰の中では近頃は手羽元が頻出していますが、いわゆるレッグの部分を煮込むメニューはほとんど出てきません。
そして、スーパーのお惣菜で見る骨付き鶏モモ肉と言えば、クリスマスのローストチキン。
それでも、秋田県のスーパーのお惣菜では、普段から鶏もも肉を店内で煮込む商品が一般的に販売されています。クリスマスもローストレッグと双璧を成すくらいの人気。
日本全国すべて回ったわけではありませんが、他県でレッグの煮込みを店頭で見かけたことはないので、実は“鶏もも肉の煮込み”は、秋田県の食文化の1つと言っても良いと思います。
当たり前すぎて気付くこともなく、また、最近では原料値上がりで中々気軽に変える値段でもなくなってきましたが、子供の頃は結構な頻度で食卓に上がっていた思い出があります(昔のいとくでは、土曜日の夕市で1本100円で煮込まれたのが売られていたのを伝説のように聞かされます)。
まとめ
秋田市・由利本荘市に店舗を展開するスーパー・株式会社ナイスさんの【しったげ鶏めし弁当】を食べてみました。
- 全国1,410点のお惣菜の中から選ばれた23品の内の1品が秋田県に!
- 北~南、秋田県の素材を使ったお弁当
- 鶏もも肉の煮込みは秋田の文化だ!
と言うわけで、大変美味しくいただきました。
やはりコンセプトから作り上げていく渾身の商品のクオリティは特に高いですよね。
今年のお惣菜グランプリ系では、秋田県内スーパーも他に幾つか受賞されています。折を見て買いに行って紹介していきたいと思います。
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